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- 韃靼そばで地域再生。神門が築く持続可能な産業のあり方
- 文:髙橋さやか 写真:高橋洋平
「夢はあるかい?」ーーそう訊ねられた時、堂々と胸をはって夢を語れる大人はどのくらいいるでしょう。株式会社神門の石井弘道社長は、「韃靼(だったん)そばで地域を再生し、持続可能な産業を築く」という、大きな夢に向かって目を輝かせながら挑んでいます。
人口減少、耕作放棄地の増加。北海道の多くの地域が抱える課題は、山野の資源が豊かな雄武町も同じです。変わりゆく故郷の姿に、石井社長は立ち上がり、雄武町に新たな特産品を生み出しています。
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- 余白を残し、次の時代へ。600年の時の音ひびく湯主一條
- 文:高木真矢子 写真:平塚実里
宮城県白石市の鎌先温泉で600年以上の歴史を誇る老舗の高級旅館。
鎌先温泉郷で最も歴史が古く、大正時代から昭和初期の建築様式を色濃く残す木造本館は、国指定の登録有形文化財にも登録されています。都会の喧騒を忘れることのできる、自然に囲まれた空間はまるでタイムスリップしたような錯覚に。1428年に開湯してから約600年、この地で綿々と歴史を紡いできた、一條家20代目・一條一平さんにお話をうかがいました。
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- 伝統の白石温麺に驚きと楽しさを。老舗企業が拡げるソウルフードの可能性|きちみ製麺
- 文:高木真矢子 写真:平塚実里
「白石温麺(うーめん)」
その名を聞いて懐かしく思い出す方もいれば、はじめて耳にする方もいるかもしれません。
白石温麺は素麺の一種で、蔵王連峰のふもとにある宮城県白石市で生産される特産品です。
明治時代から、白石の地で温麺の歴史と伝統を支えてきたのが「きちみ製麺」です。SNSを駆使し、温麺のファンづくりやコラボ企画などに挑み続ける、株式会社きちみ製麺・営業部長の木村敦さんに話をうかがいました。
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- 漁師を守る、新しい漁業を。猿払・鮭鱒の果てなき航海
- 文:三川璃子 写真:原田啓介
北海道の秋の味覚といえば、鮭。最北の村・猿払でも、毎年たくさんの鮭が遡上します。
この地で約60年にわたって水産業を営んできた鮭鱒(けいそん)株式会社。鮭と鱒をはじめとする漁をはじめ、寒風干しや鮭とばなどの加工まで手がけています。3代目として鮭鱒を引っ張るのは、「祖父の顔を潰したくない」と先代の想いを継いだ永井英俊さんです。
漁業関係者の冬の雇用をつくるため、新しい漁業のあり方を模索しています。
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- 三笠メロンで再びまちを潤す イオンアグリ創造の地域に根ざした農づくり
- 文:浅利 遥 写真:斉藤 玲子
陽をたっぷり浴びて甘く熟したメロン。
北海道のメロンというと、夕張や富良野のメロンが有名ですが、三笠でも生産者のたゆまぬ努力によって、100年以上もの間メロンが大切に育てられてきました。三笠のメロンブランドの中でも、ジューシーな食感と甘みで人気がある「I.Kメロン」。しかしながら、この品種を栽培できる農家は、現在片手で数えられるほどとなっています。背景には、雇用機会の減少や後継者不足といった課題が。希少になったI.K種をはじめ、メロン栽培に取り組んでいるのが、イオンアグリ創造株式会社です。地域に根ざしたメロン栽培について、同社の北海道三笠農場で農場長を務める山貫 伸一郎さんにお話しをうかがいました。
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- シャルキュトリーアカイシがニセコから贈る、ひと切れの贅沢
- 文:浅利 遥 写真:斉藤 玲子
焼く、煮る、蒸す。素材の持ち味を生かして調理されたお肉は、私たちの身体に欠かせない栄養の一部となって、いのちを繋いでくれます。
身近にあるお肉も、食肉加工を専門とする職人の手が加わると格別な一品に。ニセコにある「Charcuterie AKAISHI(シャルキュトリー アカイシ)」では、気候風土を生かし丹念な手作業で、生ハムやサラミ、ソーセージなどを製造しています。「食べる」という、人がいのちを繋ぐために欠かせないひとときを豊かにするため、ものづくりを追及する赤石泰洋さんを訪ねました。
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- 「人間はハチと自然の通訳」丸森から届ける地域の恵み|石塚養蜂園
- 文:高木真矢子 写真:平塚実里
宮城県丸森町西部、阿武隈川が流れる峡谷沿いから、山道に入った小高い山上にある石塚養蜂園。季節ごとに花を咲かせる雑木林に囲まれたこの地に、ミツバチが集めた地域の花々の恵み「耕野のはちみつ」を届ける人がいます。千葉県出身の石塚武夫さん。1997年に丸森町に移住して起業し、20年以上養蜂を生業に暮らしています。
自然の中、ミツバチと人の「通訳」として、トチ、アカシア、リンゴ、そばなど常時8〜9種類のはちみつを手がけるほか、地域の取り組みにも積極的に関わる石塚さんに話をうかがいました。
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- 果物を通して人と人を繋ぐ。大野農園が創る革新的農業のカタチ
- 文:高木真矢子 写真:吉成美里
モデルから転身した社長を筆頭に、建築や不動産、飲食店、福祉・・異業種からのUターン、Iターンの多い「異色メンバーが集う会社」と聞いたら、どんなイメージを持つでしょう?
福島県石川町にある、大野農園株式会社はそんな個性的なメンバーが集まり、「新しい農業のカタチ」に取り組んでいます。
40年以上続く果樹園から、人と人をつなぐ架け橋として挑戦し続ける大野農園株式会社。「みんなでアイディアを出し合って新しい農業の形を作っていく」という社長の言葉に感銘を受け、大野農園に転職したという、営業販売ユニット・丹内悟士さんに話をうかがいました。
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- ニセコ町産酒米100%の日本酒「蔵人衆」 未知の酒米作りから特産品として輝き磨かれるまで。
- 文:浅利 遥 写真:斉藤 玲子
新たに開かれたまちの姿と、昔と変わらないままの豊かな自然が混在するニセコの風景は、訪れるたびに心を打たれます。ニセコの観光地から離れた、緑が茂る静かな場所。2004年、この地でニセコ町産酒米100%で造った日本酒「蔵人衆」が誕生しました。
2022年現在、「蔵人衆」の酒米を作るのは、ニセコ酒米生産部会に属する5名の生産者。1999年に町をあげて始まった酒米作りは、世代をこえて受け継がれています。
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- 「匠」と賞美されるゆめぴりか米 三笠の風土を活かした富田農場の米づくり
- 文:浅利 遥 写真:斉藤 玲子
豪雪地帯、北海道三笠市。一冬で降りしきる雪は屋根がきしむほど、どっさり積もる。やがて、雪は水となって田畑をうるおし、三笠の主力作物を支えています。富田農場ではその土地柄を活かして、お米やスイカ、メロンなど複数種の作物を栽培をしています。
特にお米においては、良質米として6年連続で表彰を受けるほど、毎年高く評価されているのです。三笠の風土に合わせた富田農場の米づくりとこだわりについて、4代目の富田 篤一さんにお話しをうかがいます。
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- おいしくてかっこいい。ベジタブルワークスが切り開く新しい農業のカタチ
- 文:髙橋さやか 写真:高橋洋平
壮麗にそびえる羊蹄山、その南麓に広がる真狩村。「カムイワッカ=神の水」とよばれる清らかな水と肥沃な大地に育まれたこの村で、土地の恵みを生かした野菜をつくり全国へと届ける農園があります。ベジタブルワークス株式会社。
特別栽培農産物を生産する農園としては、国内でも有数の規模をほこり、農地面積は東京ドーム約21個分。約60名のスタッフとともに新鮮でおいしい野菜を届ける、代表取締役の佐々木伸さんにお話をうかがいました。
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- 一期一会の精神を釜に込めて。いちえが贈る感動のひととき
- 文:本間 幸乃 編集:高橋 さやか 写真:斉藤 玲子
「その時集まった人、時間は一度きり。だから心を込めるんです」ーー人と人が顔を合わせ、ともに食事を楽しむ時間の尊さを実感する昨今。『旬のお料理と釜めしいちえ』は1997年の創業から変わらずに、「二度とないひとときを、究極のサービスでもてなす」ことを続けてきました。
食をとおして創り出される感動とは。株式会社いちえ北海道の進藤茂紀さん、宍倉康之さんにお話を伺いました。
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- きっかけはプリキュア?ドーナツ茶屋ほんわかが届ける幸せの味
- 文:髙橋さやか 写真:髙橋洋平
人生、何が起こるかわからない。
子どもの頃に読みふけったマンガ、毎週楽しみに見たドラマ、親子で一緒に見た日曜日のアニメ。何気ないシーンやセリフに心揺さぶられ、その後の人生に大きな影響を受けることがあります。
恵庭市で「ドーナツ茶屋ほんわか」を営む小国英雄さんがお店をはじめたのは、意外なきっかけから。ふわんわりとやさしいドーナツには、秘められた物語がありました。
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- 恵庭にナポリをつくり出す。チェルボの揺るぎない情熱の旅路
- 文:本間幸乃 取材・編集:高橋さやか 写真:斉藤玲子
旅の食事は特別です。「ここでしか食べられない味に出会いたい」と、勇気を出して、地元の人だけで賑わう店に飛び込んでみる。読めない外国語のメニューを指差し頼んで、ワクワクしながら待って。出てきた料理が、驚くほど美味しかったらーー。
「いつまでも忘れられない感動の味を届けたい」。『ピッツェリア エ トラットリアチェルボ (Pizzeria e Trattoria CERVO)』は、そんな想いから始まった南イタリア料理店です。「ナポリで食べた“あの味”をいつも目指しています」と語るのは、統括マネージャーの太田裕也さん。味も空間も「ナポリそのもの」を追求し続ける、チェルボの情熱の旅路をたどります。
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- 噴火湾の味を食卓へ。マタツ水産が挑むおいしさへの飽くなき探求
- 文:高橋さやか 写真:髙橋洋平
「水産は不安定な仕事、だから商品力を上げていくことが大切なんです」。そう語るのは、長万部町にある株式会社マタツ水産取締役営業部長の東さん。1986年に鮮魚卸売業からスタートしたマタツ水産は、蒸しホタテやイクラなどの厳選した海産物を、日本国内にとどまらず海外にも届けています。
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- 親子二代で“真面目に一生懸命に”。日下食品が守り継ぐ味と想い
- 文:高田江美子 写真:鈴木宇宙
江戸時代に、伊達政宗の家臣・片倉小十郎景綱公の居城である、白石城の城下町として栄えた宮城県白石市。蔵王連峰のふもとに位置するこのまちは、堀割や水路、商家の蔵が点在し、城下町の趣を今に残しています。
白石市で戦後間もない時代に「日下屋」として創業し、現在は「町のおもち屋さん」として地元の人たちに愛されている有限会社日下食品。二代目としてさまざまな挑戦を続ける、日下清さんにお話をうかがいました。
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- 猿払の歴史もまるごと届けたい。巡り会い、伝播する小松水産の想い
- 文:三川璃子 写真:原田啓介
成功の裏側には必ずみんな苦労があるーー「ホタテの村」「年収の高い村」として、今では数多くのメディアに取りあげられる猿払村ですが、ほんの数十年前には想像を絶する苦悩時代を乗り越えていたのでした。
「猿払村が奮闘した歴史も一緒に届けたい」と語ってくれたのは水産業、土産・飲食店「さるふつまるごと館」を経営する小松水産代表の小松孝喜さんです。
猿払村の特産品ホタテをはじめ、牛乳やバターなどいくつもの商品を通して、猿払の魅力を発信し続ける小松さんの想いを伺います。
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- 牛への敬意を胸に。人の営みと自然をつなぐ髙橋牧場のあゆみ
- 文:浅利 遥 写真:斉藤 玲子
「あそこにたくさん牛がいますよ!」
羊蹄山と広大な牧草を望む店内からは、のびやかに過ごす牛たちと、笑み溢れるお客さんの姿が。ニセコ髙橋牧場で店長を勤める高井さんは、何気ない会話の中で牛がいる方を笑顔で示してくれました。
「株式会社 髙橋牧場」は、高井さんの父であり酪農家の髙橋守さんが立ち上げ、牛乳のあらたな活路を見出しながら、事業を展開してきました。搾りたての牛乳が織りなすピュアな美味しさに出会える髙橋牧場は、多くの人々で賑わっています。
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- 第2の人生にワインがかけた魔法 ニセコの未来へ繋ぐ終わりなき夢|ニセコワイナリー
- 文:浅利 遥 写真:斉藤 玲子
「海の向こうには何があるんだろう?」ーー好奇心を抱き、佐渡島から世界を見渡した1人の青年。やがて長い海外生活を経て、第二の人生の舞台に選んだのはニセコ町でした。2005年に原野を購入して開墾を始め、誰も手掛けたことのなかったニセコでワイン造りに挑んだ本間泰則さん。
2016年にワイナリーを設立、ニセコならではの味を10年以上探求し続け、現在はスパークリングに特化したオーガニックワインを造っています。
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- 丸森を広く外へ。GM7の多様性が創り出す新たな町の魅力
- 文:高田江美子 写真:鈴木宇宙
2018年4月に立ち上がり、丸森町を起点とする地域商社として、物販、観光推進、飲食、指定管理施設の運営など多岐に渡る事業を通じて、まちの魅力を発信している株式会社GM7。立ち上げ当時から事業運営に尽力する代表取締役COOの音羽幸保さんと、地域商社チームの山本楓子さんにお話をうかがいました。
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